心臓・血管内科について
心臓には全身の隅々まで血液を送り出したり引き込んだりするポンプ、血管はホースに例えられる重要な役割を持っています。心臓血管内科（循環器内科）では、このような心臓や血管系に起こった病気の治療を行います。狭心症や心筋梗塞、心不全、不整脈などの心臓の病気、動脈瘤や動脈硬化などの血管の病気は、放置していると命に関わることがありますので、早めに診断をし、治療を受けることが大切です。もちろん、心臓や血管の病気にならないようにすることが1番重要です。ならないようにするためにも定期的な診察を受けることをお勧めします。
当院では循環器内科専門医の資格を持つ医師である院長が診療しておりますので、必要に応じて心電図検査（ECG）、胸部レントゲン検査、心臓の超音波検査（エコー検査）、ABI（動脈硬化検査）、下肢血管の超音波検査を当日、行うことができます。院長は心不全治療が専門ではありますが、狭心症、心筋梗塞、足の動脈硬化疾患の治療である心臓+血管カテーテル治療の資格も有しており、経験が豊富であることから適切な診断、治療に結びつけることができます。当院だけで検査、治療ができない場合には、近隣の高度医療機関にご紹介させて頂きますが、カテーテル検査や治療後には当院で継続した治療を受けることができます。
こんな症状はありませんか
- 胸の辺りに痛みを感じた
- 胸が締め付けられる
- 胸に違和感がある
- 肩のあたりが重苦しい
- 背中に激痛がある
- ウォーキングや軽い運動にも関わらず、胸が苦しくなる
- 動悸がある、動悸が治まらない
- 血圧が高い、血圧が高くなることがある
- 唇や耳などの皮膚が紫色に変色
- 脈が乱れたり、飛んだりする
- 横になっていても、息が苦しくなる
- 持久力が続かなくなる
- たびたび気を失う
- めまいがする
- 手足や顔面、首などがむくむ
- 歩いていると足が痛くなる
- 手足が冷たい
- など
※今までに体験したことの無い激しい頭痛、胸・背中の痛み、吐き気、嘔吐などが生じたときは重篤な疾患の可能性があります。一刻を争いますので、急いで救急車を呼ぶようにして下さい。判断に迷われる場合にはお電話でご相談ください。
心臓・血管内科で扱う主な疾患
不整脈 狭心症 心筋梗塞 心不全 動脈硬化 動脈瘤 下肢静脈血栓症 閉塞性動脈硬化症（ASO） 高血圧 高脂血症など
狭心症
心臓を栄養する冠動脈の血流が不足すると、心筋が酸素不足に陥ってしまい、狭心症になります。狭心症は主に動脈硬化のために冠動脈の血管が狭くなり、心臓への血液の流れが一時的に滞るために発症します。狭心症を放置すると、やがて冠動脈が詰まってしまい（閉塞）心筋梗塞となり、命にもかかわる危険な状態になります。そのため狭心症の段階で診断し、治療をしておくことが重要です。
心筋梗塞
冠動脈が詰まって血流が途絶えると、心臓の筋肉に酸素と栄養が供給されなくなり、やがてその領域の心筋（筋肉）が死んでしまいます。これが心筋梗塞です。激しい胸の痛み、胸や肩が重い感じ、呼吸困難、冷や汗、嘔吐などの症状や場合によっては意識消失などが起こり、すぐに治療を行わないと命に関わります。高齢者や糖尿病患者の場合、胸の痛みを自覚しづらいこともあり、見落とされることも少なくないので要注意です。心筋梗塞では閉塞した冠動脈の血流を早く再開通させることが最も重要となりますので、一刻も早く医療機関を受診することが重要です。
不整脈
不整脈が発生する主な原因は冠動脈疾患、心臓弁障害、心不全、先天性心疾患などで、多くが心臓に原因がありますが、この他にも加齢やストレス、睡眠不足、疲労などによっても起こりやすくなります。心臓は1日に約10万回も拍動しており、心臓は時には規則正しくない電気信号により不規則な動きをしてしまう場合があります。つまり不整脈は誰にでも起こり得るのです。
不整脈は実はあまり心配の無い、一時的なものが多いのですが、ときには注意を要し、より詳細な診断と緊急で治療が必要となる場合もあります。動悸がある、脈が乱れる・とぶ、めまいがある、意識を失うことがある、など心配なことがございましたらご相談ください。
心不全
心不全とは、心臓の収縮・弛緩する機能（ポンプ機能）が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなることや心臓に引き込めなくなる状態です。突然に起こることもありますが（急性心不全）、ゆっくりと悪化し、症状が現れることもあります（慢性心不全）。具体的には、血液を循環させる能力が低下するため、疲れやすい、だるい、動悸、手足や顔のむくみなどが起こります。初期の段階では、平地を歩く時にはなんともないのですが、階段を上ったり、重いものを持ったりすると、息切れが起こります。心臓の機能が低下した原因を調べ、適切な治療を行うことが大事です。
